川床（かわどこ）と納涼床（のうりょうゆか）は、日本の夏の風物詩の一つで、特に暑い季節に人気があります。これらは、川沿いや川の上に設置された座敷やテラスのようなものです。以下にそれぞれの特徴を説明します。
川床（かわどこ）
主な場所: 京都の鴨川や嵐山、貴船などが有名です。
特徴: 川の上や川沿いに設置される座敷やデッキで、自然の涼しさを感じながら食事を楽しむことができます。川のせせらぎや風が涼を呼び、夏の暑さを和らげる効果があります。
期間: 一般的に5月から9月まで営業していますが、場所によって異なる場合があります。
納涼床（のうりょうゆか）
主な場所: 同じく京都の鴨川や高瀬川沿いが有名です。
特徴: 川床と似ていますが、特に夏の夜に涼を取るために設置されることが多いです。夕方から夜にかけて、涼しい風に当たりながら食事や飲み物を楽しむことができます。
期間: 川床と同様に、5月から9月までの間に多く設置されます。
どちらも、特に京都での伝統的な夏の楽しみ方として知られており、訪れる観光客や地元の人々に人気があります。食事だけでなく、涼しい風景や風の音、川のせせらぎなど、五感で夏を感じることができる特別な体験ができます。
川床や納涼床のような風物詩的な夏の過ごし方は、日本特有の文化ですが、他の国にも似たような風習や場所があります。以下にいくつか例を挙げます。
アジアの他の国々
中国: 川沿いのレストランや茶屋があり、特に夏には涼を求めて訪れる人々が多いです。
韓国: ハンガン川沿いの公園やカフェ、レストランなども人気です。特に夜になると、川辺での食事やピクニックが楽しめます。
ヨーロッパ
フランス: パリのセーヌ川沿いやリヨンのローヌ川沿いには、多くのカフェやレストランがあり、夏の涼を楽しむことができます。また、パリプラージュというイベントでは、セーヌ川沿いにビーチが作られ、リラックスできるスペースが提供されます。
イタリア: ベネチアの運河沿いやフィレンツェのアルノ川沿いには、川辺での食事や散策が楽しめる場所が多くあります。
北アメリカ
アメリカ: ポートランドのウィラメット川沿いやサンアントニオのリバーウォークなど、川沿いにレストランやカフェが集まり、夏の涼を楽しむことができる場所があります。
中東
アラブ首長国連邦（UAE）: ドバイのクリーク沿いやアブダビのコーニッシュには、川や海を眺めながら食事を楽しむことができるレストランが多くあります。
これらの場所では、川や海の近くで自然の涼しさを感じながら食事や飲み物を楽しむ文化が見られますが、日本の川床や納涼床のように、特定の季節に特化した伝統的なスタイルとして広く認知されているものは少ないかもしれません。