川柳（せんりゅう）とは、五七五の17音からなる短い詩の一種で、主に人間の日常生活や感情、世相などをユーモラスに、あるいは風刺的に表現するものです。俳句と形式は同じですが、季語や切れ字などの制約がなく、より自由なテーマを扱うことができます。
川柳の起源と歴史
川柳の起源は、江戸時代中期に始まった「前句付け」という遊びにあります。これは、ある句（前句）に対して、別の人が五七五の句（付け句）を付け、その出来栄えを点者が評価するというものです。この前句付けの名手として知られた柄井川柳（からいせんりゅう）が、優れた付け句を集めた『誹風柳多留（はいふうやなぎだる）』を刊行したことで、川柳という文芸が確立しました。
川柳の特徴
形式: 五七五の17音からなる短い詩
テーマ: 人間の日常生活や感情、世相などをユーモラスに、あるいは風刺的に表現する
季語: 不要
切れ字: 不要
言葉: 口語（話し言葉）を用いることが多い
表現: ユーモア、風刺、滑稽味などを特徴とする
川柳の魅力
川柳は、日常生活の中でふと感じたことや、世の中の矛盾などを短い言葉で表現する文芸です。ユーモラスな表現の中に、人間の本質や世相を鋭く風刺する川柳は、読者に共感や笑い、そして考えさせられるきっかけを与えてくれます。
有名な川柳
「子はかすが いちばんほしい ものは金」
「うちの妻 鬼より怖い 居留守（いるす）なり」
「朝起きて また寝るまでの 夢のあと」
川柳の作り方
川柳を作るには、まずテーマを決めます。日常生活の中で気になったことや、面白おかしい出来事、世の中の矛盾など、どんなことでも構いません。
次に、テーマに沿って五七五の17音の句を作ります。ユーモアや風刺を交えながら、自分の言葉で正直に表現することが大切です。
川柳を楽しむ
川柳は、作るだけでなく、読むのも楽しいものです。川柳集や、インターネット上の川柳サイトなどを通して、様々な川柳に触れてみてください。きっと、共感できる作品や、思わず笑ってしまう作品に出会えるでしょう。
川柳教室
川柳に興味を持った方は、川柳教室に参加してみるのも良いでしょう。先生に添削してもらったり、他の人と作品を読み合ったりすることで、さらに川柳の世界を深く楽しむことができます。
その他
川柳と俳句は、どちらも五七五の17音からなる短い詩ですが、季語や切れ字などの制約が異なります。俳句は自然や季節を題材にすることが多く、川柳は人間や世相を題材にすることが多いという違いもあります。
今年もサラリーマン川柳として「面くらう 米の高値に 麺喰らう」「ワンコイン グルメランチが 懐かしい」「キャッシュレス 影薄くなる 偉人たち「なぜだろう 大谷結婚 妻が許可」」「AIの 使い方聞く AIに」「大谷の 二冠祝って あと二缶」などが読まれました。皆さんも川柳を楽しんでください。